レバノンの東部ベイルートの北東約85キロメートル離れた所、ベカー高原の中央に「バールベック」と呼ぶ遺跡があります。このバールベック遺跡は、1984年に、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。バールベック(Ba‘labakk)とは、アラビア語で「ベカー高原の主神」を意味していて、この地にフェニキアの神ハダド(バアル)が祀られていた事に由来しています。つまり、バールベックは、フェニキア系の神々の聖地だったと推察することができます。しかし、その後ギリシア・ローマ系の神々とも交ざりあい、ジュピター、ビーナス、バッカスと呼ぶ祭神が登場しました。バールベック遺跡は、これら三祭神をそれぞれ祀る三つの神殿から構成されています。
ローマ帝国の手によって1世紀頃に最初の神殿が築かれましたが、コンスタンティヌス帝が、キリスト教を正教と定めた後、三つの神殿の破壊が進みました。そして神殿は、キリスト教の教会へと役割を替えられてきました。ジュピター神殿の大部分は損壊していますが、神殿跡に残る6本大列柱はバールベック遺跡の象徴となっています。
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バールベック遺跡(レバノン)
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